妊娠前からの栄養教育の必要性 妊娠時から産褥期における栄養管理の目的は、妊婦の健康と胎児の発育を守ることである。不足と過多の両方に注意が必要な栄養素もあり、妊娠前からの栄養教育が必要である。 <抄録> 妊娠時から産褥期における栄養管理の目的は、妊婦の健康と胎児の発育を守ることである。 通常、「日本人の食事摂取基準」を満たすような食生活が理想と言える。しかし、平成29年(2017年)の「国民健康・栄養調査」結果では、20歳代女性のやせ(BMI、18.5未満)の割合は21.7%と多く、カルシウム、マグネシウム、鉄は推定平均必要量を下回っている。 非妊娠時のやせや妊娠時の体重増加不良は、低出生体重児のリスクが高いことが知られている。また、胎児の発育に影響を及ぼす葉酸、ビタミンA、Dのように不足と過多の両方に配慮が必要な栄養素もあり、妊娠前からの栄養教育が必要である。妊娠を機に起こりうる病態や代謝異常には、妊娠悪阻、糖代謝異常、妊娠高血圧症候群などがあり、これらの患者には特別な栄養管理が必要となる。 今回、これらの妊婦の栄養サポートに関わるスタッフが知っておきたい栄養管理について概説する。 妊婦の食事摂取基準(日本人の食事摂取基準2015年版より) 体格区分別 推奨体重増加量(妊娠全期間)と1週間あたりの推奨体重増加量(妊娠中期~末期) 出典: 日本静脈経腸栄養学会雑誌(2019年 34巻 1号 p.3-6) <用語説明> *産褥(さんじょく)は、出産後の女性や産後の期間を指す日本の医学用語です。 具体的には、出産後の約6週間から8週間の期間を指し、この期間は母体が出産による身体的な変化や回復を遂げる時期と考えられています。 本特集記事の抄録を音声でお聞きになりたい方は、こちらから↓ 本特集記事の全文をお読みになりたい方は、こちらからダウンロードいただけます↓
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著者Natsuki アーカイブ
1月 2024
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