アボカドはお好きですか? アボカドは中央アメリカが原産のクスノキ科の常緑高木の果実です。5月ごろに花が咲き、11月から12月に果実として収穫されます。 アボカドの食の歴史は古く、紀元前からメキシコで栽培されており、西暦900年頃の出土とみられるアボカドの実を象った土器がペルーで発見されているそうです。 アボカドには3系統、1000品種以上の種があります。 日本のスーパーマーケットで売られているアボカドは皮がゴツゴツしていて、熟すると黒くなるハス種が主な種です。ハス種は、長距離輸送や栽培の容易さから他の品種を圧倒して栽培・食用されています。 アボカドは、栄養価が高く、「森のバター」と呼ばれるほど脂肪分が豊かで、その脂肪分の67%が一価不飽和脂肪酸のオレイン酸で構成される健康的な果物です。 あらゆる果物の中で最もカロリーが高い割に糖分はほとんど含まず、10種類を超えるビタミン、11種類のミネラルと食物繊維を豊富に含んでいて、生活習慣病の予防に効果的な果実としての報告が多数あります。 しかも、アボカドはおいしいですよね! アボカドを毎日食べると、腸内フローラが変化する結果として腸内細菌の代謝産物である短鎖脂肪酸が増え、生活習慣病を予防する効果をもたらしているとの米国イリノイ大学のハンナ・ホルシャー博士らの研究グループの研究報告がオンラインで記事になりました。 腸の健康には、アボカドを1日1個食べるべき理由 アボカドトーストを食べるべき他の理由が明らかに! 英語の記事の原文はこちらから You Should Be Eating an Avocado Each Day for Better Gut Health Another reason to keep enjoying that avocado toast! ホルシャー博士はアボカドがペクチンなどの水溶性食物繊維を豊富に含有している点に注目、水溶性食物繊維が腸内フローラを変えることにより、免疫力や生活習慣病の予防効果につながっている可能性を探索しました。 研究チームは、BMIが25以上の肥満成人男女163人を2群に分け、1群には毎日アボカドが含まれた食事、2群にはアボカドを含まない食事を12週間に渡り指導した。 食事介入前後で、腸内細菌業の多様性、代謝産物である短鎖脂肪酸の濃度を測定。 その結果、アボカドを毎日摂取した群では腸内フローラの多様性が増加し、フェカリバクテリウム属、ラクノスピラ属、アリスティペス属などの腸内細菌がアボカドを摂取しない群に比べて増えていることが分かった。 これらの腸内細菌は代謝産物として酢酸や酪酸などの短鎖脂肪酸を産生することが知られているが、2群を比較すると酢酸の濃度がアボカド群で優位に上昇していた。 これらの短鎖脂肪酸は脂肪細胞に作用すると脂肪の蓄積を押さえることから肥満を改善する効果があり、さらにメタボリック症候群の基本病態であるインスリン抵抗性を改善する効果が報告されている。 アボカドにはさらに肝臓を元気にするグルタチオンを豊富に含んでいたり、カテキンやクロロゲン酸などの抗酸化力が強いフィトケミカルを豊富に含んでいるので、アンチエイジング効果が期待できる食材でもある点もホルシャー博士は強調する。 また、皮が厚く残留農薬がわずかであることから、ケミカルフリーな果物として著者も注目している。 料理の応用としては、サラダに相性が良く、特にエビやトマト、レタス、ニンジンなどの繊維質の野菜との組み合わせは、野菜の中の脂溶性ビタミンの吸収をアボカドの脂質成分が促進することから、食べ合わせの相乗効果が期待できる。 アボカドを毎日摂取すると生活習慣病が予防できることが今回の研究で再確認されたと言えます。色々なレシピで、アボカドがますます重宝しそうですね。
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著者Natsuki アーカイブ
1月 2024
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