母親のストレス要因が胎児の成長と発達に及ぼす影響発達プログラミングは、ストレス要因が遺伝子に長期的な変化をもたらし、疾患リスクを増加させる概念。母親のストレス要因や栄養状態も影響する。 <要約> 発達プログラミングとは、発達段階(妊娠、周産期、乳幼児期など)における「ストレス要因」が、遺伝子発現に長期的な変化をもたらし、臓器の構造と機能の変化を引き起こす概念です。 このような長期的な変化は、異常な成長や体組成、行動や認知の異常、代謝異常、心血管、消化器、免疫、筋骨格、生殖の異常を含む、慢性の病態や非伝染性疾患のリスク増加と関連しています。妊娠前期、妊娠中、出産後の母親の栄養状態は、発達プログラムに深い影響を与える可能性があります。 動物モデル、特に家畜種は、発達プログラミングのメカニズムと結果を定義するために重要でした。 重要な観察の一つは、妊娠初期や受精卵周りの時期*における母親の栄養状態や他の母親のストレス要因(環境温度、高地(地域)、母親の年齢や品種、多胎妊娠など)が、胎児の発育や発達だけでなく、胎盤の発達にも影響を与えることです。実際、変化した胎盤の機能が、多くの母親のストレス要因が胎児の成長と発達に及ぼす影響の基盤となる可能性があります。 将来の展望は、発達プログラミングの結果が子どもの生涯、および、次世代に及ぼす影響に焦点を当てるべきであり、他の重要な将来の展望には、戦略的な栄養補給などの介入の評価、および発達プログラミングの肯定的で適応的な側面をどのように活用できるかの確認が含まれます。 Source: Reproduction, Fertility and Development 35(2) 19-26 https://doi.org/10.1071/RD22234 Published online: 1 November 2022 * 受精卵周りの時期とは 妊娠が始まる前後の時間帯や、受精が起こる前後の時期を指す医学的な用語として使用されます。この期間は胎児の発達に影響を与える可能性があり、母親の栄養状態や生活習慣などが特に重要です。 本レビューの要約の内容を、音声でお聞きになりたい方は、こちらから↓ 本レビュー記事の全文をお読みになりたい方は、以下よりダウンロードいただけます。 英文原本
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著者Natsuki アーカイブ
1月 2024
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